- 別題:フェリーニの81/2
- 製作年度:1963年
- 製作国・地域:イタリア
- 上映時間:140分
- 監督:フェデリコ・フェリーニ
- 脚本:フェデリコ・フェリーニ 、トゥリオ・ピネッリ 、エンニオ・フライアーノ 、ブルネッロ・ロンディ
- 音楽:ニーノ・ロータ
- 出演:マルチェロ・マストロヤンニ 、アヌーク・エーメ 、クラウディア・カルディナーレ 、サンドラ・ミーロ 、バーバラ・スティール
- 評価:☆☆☆
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言わずとも知れたフェリーニの代表作.フェリーニの作品は好きな作品が多く,ほとんど観ているつもりなのだが,どういうわけか『81/2』は,未鑑賞であるような感じが残っていた.ビデオを借りて観てみると,いくつかのシーン(特に後半になってからのシーン)で記憶に残っているシークエンスがあってやはりかつて観ていたはずだ.前半はあまりにもとらえ所がなくて眠っていたのかもしれない.
フェリーニの代表作とされる作品であるが,僕が見たフェリーニの作品の中ではそんなに好きなほうではない.説明不足の謎をばらばらとばらまいていかにも深遠なメッセージがありそうな体裁で観客を惑わすというようなスタイルの作品は,若い頃はともかく最近は拒否反応を示すことが多い.フェリーニの作品ではシークエンスの連鎖が分かりやすく,叙情的なイメージが豊富な『甘い生活』や『アマルコルド』のほうが,『81/2』よりも僕は好みである.ただやっぱりラストのキャロルのシーンはしびれるようなカタルシスを感じる.過去,現実,妄想,夢,現在の様々なシークエンスが重層的に重なり,作品終盤になるに従ってイメージがますます豊かに広がる感覚.うう.今更書くようなことでもないけど,この映画のマルチェロ・マストロヤンニはしぶすぎるほどしぶい.