新国立劇場 主催公演
- 作:テネシー・ウィリアムズ
- 訳:小田島雄志
- 演出:イリーナ・ブルック
- 美術:ノエル・ジネフリ
- 照明:服部基
- 音楽:フランク・フレンジー
- 出演:木内みどり,中嶋朋子,石母田史朗,木場勝己
- 劇場:初台 新国立劇場 小劇場
- 評価:☆☆
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演出家は若手のフランス人で,父はピーター・ブルック.あの偉大な演出家の伝説的舞台を間近で何十も観ているはずの娘がこんなに凡庸な舞台を作るとは...
大ざっぱな枠組みとしては,ディアローグの喜劇性を強調し,それによって結末の悲劇性を高めることをねらっている.しかし役者がそれぞればらばらに自分のイメージで演じている感じが濃厚.特に木内みどりのはしゃぎぶりのわざとらしさは観ているこちらが赤面したくなるほど.中嶋朋子も別にうまい役者じゃないよなぁ,華も乏しいし.役者の生の魅力,演出家の演劇的想像力の質と量が,暴露されてしまう無惨な舞台だった.
音楽や背景の映像の通俗かつ陳腐なセンスにも興ざめする.あの屑のようなセンチメンタルなテーマ音楽とガラスの置物の映像が背面のスクリーンに現れる度に,頭を抱えかがみ込みたくなる衝動に襲われる.
こんなインチキ外人演出家を税金使って呼び寄せるような愚行には腸煮えくりかえる思い.それがフランス人というのがなおさら許せないような.このところ来日するフランス系演出家,劇団のレベルがことごとく低いような気がしてならない.
弛緩した喜劇的演技にはうんざり.
腹立たしいほど凡庸な舞台であった.テクストもっと丁寧に読めよぉ.