閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

最後のスペクタクル

午前八時半起床.パリにいる知人がどんどんこちらの大学で博士論文を出していることに大きな焦燥感を感じている.夢にまで出てきてうなされる.このパリ滞在が今ひとつ心躍らないのは,こちらで勉強を続けている知人に比べて自分がかなり立ち後れているのではないかという焦りが大きな原因だと思う.もう一つは前回滞在時の心筋梗塞の経験がねっとりと記憶の壁にまだへばりついているからかもしれない.パリにきて以来,ずっと地に足がついていない感じ.悪夢の中を泳ぐような頼りない日々.
今朝はホテルで食べる朝食を買うのを忘れていた.コーヒーだけ部屋で飲んで,サン・ミシェルに行く.サン・ミシェルのサンドイッチ屋でホットドックとコーヒーのブランチ.食事後,オルセー美術館へ.19世紀末のキャバレー,『黒猫』のショーを再現する舞台を見に行った.
スペクタクルのキップで美術館の展示も見ることができたので,ステージ終了後1時間半ほどオルセー美術館の館内をぶらぶらする.ひととおり有名な作品を見た後,サン・ミシェルに戻る.ジベール・ジョゼフをのぞいて何冊か本を買った後,ネットカフェで一時間ほどすごす.それからプラス・ド・フェットの寿司屋,中川で寿司をテイクアウトし,ホテルの部屋で食す.夜はナンテールのアマンディエ劇場に.今回の滞在で最後のスペクタクルになる.