七月大歌舞伎
- 作:泉鏡花
- 演出:板東玉三郎,戌井市郎
- 美術:天野喜孝
- 照明:池田智哉
- 作調:田中傳次郎
- 衣装:天野喜孝,坂東玉三郎
- 出演:坂東玉三郎,市川海老蔵,市川笑三郎,市川門之助;朝川朋之(ハープ演奏)
- 上演時間:一時間三五分
- 劇場:東銀座 歌舞伎座
- 評価:☆☆☆★
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一時間半のうち,最初の一時間はドラマに展開がなく,暗めの照明の中でうつらうつらしてしまう.海老蔵の台詞回しの異様なイントネーションの付け方に違和感をずっと覚える.物の怪じみた人物のとらえどころのない空虚な内面の表現にはなっていたかもしれないが.
作品のドラマは最後の三〇分間に凝縮されている.
きらきらと照明に反射して光る石をちりばめた玉三郎の白い衣装の美しさ,海神の侍女たちの座ったときに円形に広がる赤いチョゴリ風の着物など,独創的であでやかな衣装に目を奪われる.