- 出版社/メーカー: BBMC
- 発売日: 2006/05/26
- メディア: DVD
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『不詳の人』(2004)
『道』(2005)
近年観たコメディ映画の中で圧倒的に印象に残っているのが山下淳弘の『リアリズムの宿』である。『リアリズムの宿』でのこちらの間合いを外すような独特のリズム感のある笑いに魅了されて以降、観ていたい気がするのだけどTsutayaでちょっと手を出しにくい『くりいむレモン』を除いて、全作品を見ていると思っていたら、先日この未見のDVDを発見。オリジナル・ビデオ作品となっているので劇場一般公開はしていない作品なのだろう。
内容についてはAmazon.co.jpのレビューが的確に解説していいる。
『不詳の人』は自己啓発系がかった演劇ワークショップを舞台とした詐欺事件、『道』は経験の乏しい若手の監督による芸術系映画の撮影をめぐる騒動を描いた「疑似」ドキュメンタリーである。しかしドキュメンタリー・タッチを再現するにあたっての、その台詞や演出の緻密さがもたらす表現のリアリティは驚異的なレベルである。観ていて胸が詰まるような生々しい緊張感とともに、いかにも山下敦弘監督らしい皮肉の効いた弛緩的な醒めた笑いもしっかりと物語に含まれている。