篠田節子(角川文庫、2005年)
評価:☆☆☆★
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92年に発表された篠田節子の4作目の単行本、『変身─Metamorphosis─』を改題改訂して文庫化したもの。改題後の題名が示すように音楽小説である。芸大教授のバイオリン斡旋詐欺が大きく報道されたことがあったが、この小説はその事件からインスピレーションを得て構想されたに違いない。芸術と金銭が絡み合うクラシック音楽業界が持つ歪みを、バイオリンという楽器を通して推理小説仕立てで描き出す佳篇。