人形劇団プーク
- 出演:佐藤達雄、早川百合子、市橋亜矢子、門田晃
- 原作:ステーエフ(偕成社『ひとまねがちょう」より)
- 文:西郷竹彦
- 脚色:野田牧史
- 演出:早川百合子
- 美術:佐久間弥生
- 音楽:平岩佐和子
- 照明:阿賀千賀子
- 上演時間:25分
- 劇場:新宿 プーク人形劇場
- 評価:☆☆☆☆
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昨年末以来久々にプーク人形劇場での公演を見に行く。みにみに劇場の『ひとまねアヒル』は新作。自分の持っていないものを他の鳥がもっているとそれが欲しくて我慢できなくなってしまうアヒルが、他の鳥と出会う度に自分の身体のパーツを相手のパーツと交換していき、最後には奇妙なとりのお化けのようになってしまうちょっとグロテスクなところもあるナンセンス・ファンタジー。白鳥と出会うと白鳥の長い首を、鶴と出会うと鶴の細長い脚をほしがって交換していくという具合。その変身の姿に意外性があって楽しい。
ミュージカル仕立てになっていて、音楽も覚えやすいメロディのよい曲だった。音楽にちゃんと手間暇をかけるのがプークのよいところだと思う。音楽が安っぽいと芝居全体自体が安っぽくなってしまう。今日初演のため、役者のリズムに多少ぎごちないところはあったように思ったけれど、「こんどはどんな姿になるんだろう」という変身の際の期待感の膨らませ方が巧みで、周りの大人の観客もよく反応していた。鳥さんたちの人形造型もとても可愛らしく、洗煉されている。各鳥の表情がとてもいい。この人形の造型の出来のよさが、変身譚としてのお話を効果的に盛り上げていた。僕はかなり好きな作品だった。