閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

椅子 Les chaises

http://www.en21.co.jp/enchanteisu.html
演劇集団円 EN-chante

  • 作:ウージェーヌ・イヨネスコ Eugene Ionesco
  • 訳:安藤信也
  • 演出:本城義明
  • 出演:野村昇史、小松エミ、世古陽丸
  • 時間:1時間半
  • 劇場:田原町 ステージ円
  • 評価:☆☆☆
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演劇集団円の自主企画EN-Chanteの公演。
イヨネスコの『椅子』の舞台を見るのは今回がはじめて。
時代を感じさせる難解前衛でつまらないかなぁ、と思って見に行ったのだったが、1時間半、狐につままれた状態で呆然としているうちに終わってしまった。
孤島に住む老夫妻が家に客を招待して演説会みたいなものを開くと、予想外に大勢の人たちがやってきて夫妻は大喜び。客が座る椅子を準備していると、なんと皇帝陛下までやってきた。歓喜の極みの老夫妻は窓から河へと飛び込んで自殺する。
客の一人としてやってきた白塗りの「天使」が訳のわからない動作で中途半端なパフォーマンスをちょこちょことやって幕。

熱帯夜で寝不足の状態で見に行ったのもよくなかった。最初の三十分は睡魔との戦い。「起きるぞ」と気を張っていても3分もすれば夢の世界に突入するといったことを繰り返す。次の30分はほとんど夢の中。大勢の客に椅子を用意する場面がドタバタで、目が覚めるが、最後の30分はぼんやりと舞台を眺めていただけ。

役者熱演でいろいろ演技上の工夫もあったけれど、芝居として何が面白いのかわからない。もっとも半分以上寝ていたので当然とも言えるが。
白く塗ったダンボールの切れ端を石積のように並べて作った壁の美術がよかった。
あとおばあさん役の小松エミが可愛いなぁと思いながらぼんやりとしていた。