- 上映時間 116分
- 製作国 アメリカ
- 初公開年月 2007/10/20
- 監督:アダム・シャンクマン
- 脚本:レスリー・ディクソン
- オリジナル脚本: ジョン・ウォーターズ(1988年映画版);マーク・オドネル (ミュージカル版)
- 撮影:ボジャン・バゼリ
- 衣装デザイン:リタ・ライアック
- 編集:マイケル・トロニック
- 振付:アダム・シャンクマン
- 作詞:マーク・シェイマン
- 作曲:マーク・シェイマン
- 出演:ジョン・トラヴォルタ、ニッキー・ブロンスキー、ミシェル・ファイファー、クリストファー・ウォーケン、クイーン・ラティファ
- 劇場:東武練馬 ワーナーマイカル板橋
- 評価:☆☆☆☆
ダンスシーンは素晴らしい。特にオープニング、ボルティモアの町の映像とオープニング・ナンバーの《おはよう!ボルティモア》が重なる映像の高揚感やエンディングの大規模でエネルギーに満ちた群舞がもたらす幸福感は印象に残る。しかし映画の2時間の尺に舞台版の要素を無理矢理詰め込んだためか、極めて個性豊かで魅力的な各登場人物の掘り下げが浅くなってしまった感じがある。役者はそれぞれ自分の仕事をきっちりとこなし、確かな芸を披露していたのだけれど。躍動感にあふれるダンスで魅せる音楽クリップを並べているような感じで、ドラマの密度が落ちてしまい、展開の説得力が弱くなってしまったように思った。それでも愚直で力強い、そして底抜けに健全なトレイシーの正しさは、非常に魅力的なのだけれど。恋愛ドラマとしての楽しさが舞台版に比べると弱くなってしまった。
役者の演技は全般に抑えめの演出だったので、渋みはあるけれど、ドラマ自体が持っていた脳天気な明るさとエネルギーも減少してしまった感じ。ミュージカル映画として悪い出来ではないと思うが、期待が大きかったのでその分がっくりしたところがある。