閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

鳥の飛ぶ高さ

http://www.seinendan.org/jpn/info/info090404.html
青年団国際演劇交流プロジェクト2009 日仏交流企画

  • 原作:ミシェル・ヴィナヴェール
  • 演出:アルノー・ムニエ
  • 翻案・演出協力:平田オリザ
  • 原作翻訳:藤井慎太郎
  • ドラマトゥルグ:シモン・シェママ
  • 美術:カミーユ・デュシュマン
  • 照明:フレデリック・グルダ
  • 出演:山内健司/ひらたよーこ/松田弘子/志賀廣太郎永井秀樹/天明留理子/太田宏/大塚洋/田原礼子/石橋亜希子/大竹直/畑中友仁/高橋広司(文学座)/

フィリップ・デュラン/エルザ・アンベール/ナタリー・マテール/モアンダ・ダディ・カモノ

星はすべて青年団役者の熱演ぶりに。
青年団の役者がいわゆる「芝居」っぽい芝居、誇張された記号的表現の芝居をしていたので最初のうちぎょっとしてしまった。30分ぐらいたつとあまり気にならなくなったけれど。ぎごちなくぎくしゃくとした記号的な喜劇演技、僕は全く笑えなかった。 劇団NLTがこういう芝居をやるのならともかく、青年団の役者がやっているとやはり尻がむずむずするような感じがする。
仁左衛門の『油地獄』で、筋の通った力強い芝居に昨日圧倒されたばかりだからかもしれないれど、小手先の創意を小賢しく並べた薄っぺらの芝居に思えた。見ていて眠くはならなかったけれど、僕にとってはつまらない芝居だった。文化摩擦やコミュニケーション不全を多層的に重ねて、なるほどね、はいはい。いかにも人工的な人物による人工的なやりとり。青年団にとってはある種の「挑戦」(逆説的意味での)なのかもしれないけれど、僕には合わなかった。