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シアター・リフレクション(デンマーク)
- 演出: Bjarne Sandborg(ブジャール・サンボルグ)
- 脚本: クロース・マンド(Ulf Nilsson著、児童書「グッバイマフィン」の後)
- 人形/舞台美術: マリアン・アアガード、シレ・ヘルトフト助手
- 音楽: エルス・アンカーモラー
- 上演時間: 35分
- 劇場:座・高円寺
- 評価:☆☆☆★
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座・高円寺でのこどものための芝居のシリーズ。今回はデンマークの人形劇。
ちいさな靴箱の家に住む7歳のねずみの話。ネズミの7歳なのでもう晩年なのだ。妻ネズミを何年か前に亡くし、一人暮らしをしている老ネズミの最後の数日の物語られる。死を予告するような手紙が届いてその内容におびえたり、憤ったりするが、幸せな若き日々の回想を何回か再現されるにつれ、ネズミは近づく死を静かに受容しはじめる。そしてこのネズミは最後には舞台上で死んでしまう。
藁屑を丸めて作ったようなネズミの造型や箱庭的な美術は可愛らしくて、センスがいい。ネズミは片手でつかめるぐらいの大きさ。動きも丁寧で細かい。
チェロ奏者が物語の進行に会わせてチェロを奏でる。台詞はほとんどないが、演者によるナレーションが入る。ナレーションは適宜日本語訳が朗読される。
悪い芝居ではない。けれどねずみの晩年と死を通して「いのち」について考えるという狙いが、あまりにも教育的な感じがして僕はあまり好きではない。表現は洗練されていて高い水準ではあるけれども、わざわざ外国から招聘するほどの卓越したものだとは思わなかった。8歳の娘はけっこう気に入っていたようだけど。
大人2500円、子供1500円という入場料で、公演時間がたった35分というのもちょっと割高な感じがしてしまう。1時間ぐらいは楽しませて欲しいと思う。「劇場に行く」ってこと自体が、かなり大きな意思を必要とする行為なのだから。