閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

童貞放浪記

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主人公は30過ぎの童貞大学講師。童貞であることに孤独のなかでもがき苦しむ30男の姿は滑稽でもある。しかしこの哀れで滑稽な姿に、胸締めつけられるような思いを覚えることのないような男、その不器用なもがきぶりを嘲笑うような女は、呪われてしまえばいいと僕は思う。
役者がとてもいい。主演の二人はもちろん、脇役の小劇場系の役者が魅力的だ。内田慈の可愛らしさが印象的だ。
全体に地味で沈んだ作品なのだけれど、ヒロイン役の神楽坂恵の豊満なおっぱいが驚異的な輝きを放つ。僕は特に大きな胸に魅力を感じるほうではないのだけれど、あのおっぱいは強烈だ。まさに人に見せるためのおっぱい。最後まで至ることのない性交場面が二カ所あり、そこで彼女の巨乳美を愛でることができる。もっとも彼女は服を着ているときの演技、表情も魅力的なのだけれど。
主人公の二人の関係が近づいていく過程の描写が性急で、若干説得力に乏しいように思った。
それにしてもじめじめと切ない作品だ。見終わったあと、思わず深いため息をついてしまうような。