- 作・演出:柴幸男
- 音楽:三浦康嗣(□□□)
- 演奏:柴幸男
- 美術:青木拓也
- ドラマトゥルク:野村政之
- 照明:伊藤泰行
- 音響:星野大輔
- 出演:青木宏幸、大柿友哉、黒岩三佳、斎藤淳子、永井秀樹、中島佳子、端田新菜、三浦俊輔
- 上演時間:80分
- 劇場:三鷹市芸術文化センター 星のホール
- 評価:☆☆☆☆
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方々で大絶賛されているこの作品、「御前会議」以来柴作品に対する愛は人一倍あるつもりの僕も大いに期待して見に行った。洗練された趣向と大胆な創意に満ちたすてきな芝居だった。表現技法、内容とも、これまでの柴幸男作品の集成といった感がある。
団地に住む女の子の生涯と地球の生涯が、一つの芝居のなかで重ねて表現される。極小の時空と極大の時空が自在に結合していく構成が巧妙・緻密。タクタクと時を刻むリズムが始終流れるなか、空間が自由に拡大縮小し、時間もまた伸び縮みして、ときにダイナミックに前後する。発想と表現技巧の斬新さに相変わらず魅了される。
しかし傑作であることを感じつつも、思いの外この芝居に入り込めないのを寂しく感じる。むしろ完成度の高さゆえに、技巧性が強調され、若干人工的artificielすぎるようにも感じられた。体調が今ひとつだったためか、それとも前日に見た前進座公演の影響なのか。再演あれば是非もう一度見てみたい。
それにしてもこの作品では、青年団の非–美人女優、端田新菜がなんて可愛らしく魅力的に見えるのだろう!
1月のトラム公演、『四色の色鉛筆があれば』のDVDを売っていた。一五〇〇円也。もちろん購入する。