閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

なにわ人形劇フェスティバル

http://ningyofes.blog21.fc2.com/

  • なら人形座 かみしばい&マリオネッツのコラボ劇場「ゆうれいスイカ」
  • パペット&マイムショー チカパン&バーバラ村田
  • 変身コメディーショーななな「なななのヘンシン!オブジェクトショー」

@大阪 松屋町筋 寺町一帯

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関西帰省の最終日、義父と娘の三人でなにわ人形劇フェスティバルに行った。
会場は大阪のミナミ、日本橋から天王寺にかけて延びる松屋町筋に並ぶお寺である。松屋町筋はかなり大きな通りなのだが、2、3キロメートルにわたってその片側に寺が建ち並んでいる。日本橋の文楽劇場には行ったことがあったが、松屋町筋のお寺についてはまったくしらなかった。寺の裏側は高台になっていて夕陽が丘と呼ばれる。この寺の裏側がラブホテル街というのが面白い。

人形フェスはこの界隈のお寺さんが中心となって地域活性化のためにはじめたそうで今年で14回目だそうだ。人形劇団だけでなく、パントマイムなどのパフォーマンスやアニメーションの上映も行われる。このフェスに私と娘が大好きなパントマイム演者、チカパンとバーバラ村田が出演することを知り、フェスに合わせて帰省の日程を調整したのだ。今回はこの二人が共演する。500円払ってフリーパスシールを購入すれば、38カ所で行われる様々なパフォーマンスを楽しむことができる。ユニークな地域活性化のイベントだと思う。

チカパン&バーバラを見る前に、時間があったので、なら人形座の公演を見た。公演時間は各演者とも30分くらいだ。なら人形座は紙芝居とマリオネットの複合芝居だった。最初に紙芝居で話の流れを示したあとで、マリオネット芝居がそれを引き継ぐ。マリオネットは録音の音声に合わせて動く。素朴な民話調の話だった。書き割りの絵と関西弁の響きが柔らかい、リズミカルな口上がよかった。

チカパン&バーバラはそれぞれ30分ずつの持ち時間。前半はチカパン、後半はバーバラ。屋内での上演だったが、プログラムは大道芸でやっているものにちょっとアレンジを加えたもの。二人の絡み合いも取り入れられているがごく部分的だった。チカパンはこれまで大道芸で何回も見た帽子・かぶり物による役柄を演じ分け。客いじりを含んだナンセンスなパントマイムである。途中で若いカップルから男の子を舞台に呼び出して芸を共同で行うのもいつもと同じパターンだ。ジャグリングでミスが多かったけれど、流れはスムーズで熟練の技を楽しんだ。私はもう何回も見ていたので正直ちょっと飽きてしまったところもあるのだけれど。客は大人の観客が多かった。
チカパン http://chicapan.cocot.jp/

バーバラ村田も基本は大道芸での30分のプログラム。最初はうさぎのかぶり物をかぶってのダンスと手品。後半は右手に男の半身人形を持って、一人で二役のデュエット・ダンス。これを見るのは3回目だったけれど、やはりこのダンスは本当に素晴らしい。官能的で優雅で幻想的だ。音楽の組み合わせも絶妙だ。ぐーっと惹きつけられてしまう。
バーバラ村田 http://murata.cava.jp/

昼ご飯を食べたあとは、初めて観るアーティスト、「なななのヘンシン!オブジェクトショー」を見る。パントマイムをベースにしたナンセンスで滑稽な着せ替え変身ショーだ。緑の唐草文様の服に身を包み、黒丸眼鏡をかけた見た目がインパクトがある。巧みに客いじりをし、観客を巻き込みながら、ムシの変態のようにどんどんと姿を変える。猛烈に阿呆なショー。面白かった。また機会があれば見てみたい。
ななな http://www.geocities.co.jp/Hollywood/6173/