閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

野がも

ベルリン・ドイツ座

  • 原作:ヘンリック・イプセン
  • ドイツ語訳:ハイナー・ゲムラー
  • 演出:ミヒャエル・タールハイマー
  • 美術:オラフ・アルトマン
  • 衣裳:バルバラ・ドロズィン
  • 音楽:ベルト・ヴレーテ
  • 音響:ヴォルフガング・リッター
  • ドラマトゥルグ:ソーニャ・アンダース
  • 照明:ヘニング・シュトレック
  • 出演:ホルスト・レビンスキー、アルモット・ツィルヘル、スヴェン・レーマン、ヘンリッケ・ヨリッセン、ユルゲン・フート、バルバラ・シュニッツラー、インゴ・ヒュルスマン、ペーター・ペーゲル
  • 劇場:東池袋 あうるすぽっと
  • 評価:☆☆☆☆★
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素晴らしい舞台だった。作品に内在する象徴的メッセージが抽出されたような舞台だった。先日見たノルウェー国立劇場と作品解釈のありようが煮ている。極めてシンプルな造形ながら圧倒的なボリュームで作品の風景を作り出す美術のアイディアが凄い。舞台全面を急な傾斜がついた円筒状のオブジェが覆う。どんとそのオブジェだけが舞台に置かれている。照明の変化によってその物体が人間の心理を、場面の空気を微細に表象する。究極の絶望が乾燥し明るい空気のなかで描き出されいた。