閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

時をかける少女(2010)

映画「時をかける少女」Blu-ray&DVD 10月13日発売決定!

原田知世主演の『時をかける少女』を高校時代にロードショー公開で見ていて、『時をかける少女』といえばやはり原田知世-大林宣彦版の印象が圧倒的に強い。数年前に見たアニメ版の明るさは受け入れることができなかった。昨年の春に公開されたこの作品は仲里依紗主演ということで観に行くかどうか迷った挙げ句、結局観に行かなかったのだが。作品は大林-原田版の続編という設定になっていて、1974年が舞台になっている。仲里依紗のキャラクターは天真爛漫な元気な女の子であるが、展開するプラトニックな愛の物語はレトロな抒情に満ちていて『時をかける少女』として受け入れやすい。もっとも仲里依紗が突然居候となってプラトニックな同居生活を送ることが出来ると言うのはあまりに非現実的すぎるように思えて前半は入り込んで見ることはできなかったのだけれども。我々人間はすべていろんな過去の出来事を忘れてしまう。忘却に伴う切ない感情を丁寧に描いた作品だと思った。最期の1/3の仲里依紗ちゃんがとてもいい。