shelf volume 11
shelf | 更新情報
- 構成・演出:矢野靖人
- ムーブメント協力:阿竹花子
- 照明:則武鶴代
- ドラマトゥルク:荒木まや
- 衣裳:竹内陽子
- 出演:川渕優子、櫻井晋、春日茉衣、たけうちみずゑ、小山待子、中野敬介、武田祐美子、金原並央(害獣芝居)
- 劇場:atelier SENTIO
- 評価:☆☆☆
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
抑制された表現により象徴に支配された抽象絵画のような世界が現前する。引用された断片はいずれも詩的で美しい。表現の本質だけを抽出しようとするかのような表現のストイシズムが緊張感に満ちた美しい活人画を作り出しているが、引用のアンソロジーによって作者が伝えようとしていたメッセージは私にはよくわからなかった。解釈が観客の側に全面的に委ねられているとも言えるが、正直なところ、テクストを全く別のものに入れ替えても成立する表現に思えた。私には消化不良。能を連想させる表現の簡素さ、静謐さ、提示されるイメージの連鎖させるロジックの飛躍についていくことができず、しばしばコトンと落ちた落ちた。東上線の電車の通過音がまた眠りの波長と合うのだ。習作って感じがして今ひとつ物足りない。