閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

ピグマリオン

舞台「ピグマリオン」/2011年8月上演

バーナード・ショーの戯曲、ミュージカル映画マイ・フェア・レディ」の原作。
よくなかった。ヒギンスを演じた若い男優が全然芝居ができていない。台詞回しも単調。芝居に振り回されている感じ。長身でハンサムなんだけれど。そもそもあの役柄をこの男優に任せるのは無理があった。言語学者にはまず見えない。

脇の役者の芝居もひどい。演技がそらぞらしくてばらばら。みのすけはずっと高笑いのワンパターン。イライザの父親役の尾藤イサオは笑わせなきゃいけない役柄なのに、全然面白くない。むしろ彼が登場する場面は眠たくなった。演出の戦略が見えない。戯曲の読み込みも甘いし。雑然としていて未完成な芝居だった。これで6000円の入場料はあり得ないと思う。イライザ役の女優は綺麗だったけれど。いや、雑な芝居だった。

客席は空いていた。半分も入っていない。この空き具合がまたこちらの心を寒々とした気分にさせる。あうるすぽっとを埋めるのはなかなか大変だ。