- 原作:ノルウェーの昔話「旅の仲間」アンデルセン作「旅の道づれ」
- 脚本・演出:テレーサ・ルドヴィコ
- 台本監修:佐藤信
- 翻訳・通訳:石川若枝
- 美術:ルカ・ルッツァ
- 照明:齋藤茂男
- 音響:島猛
- 衣装:ラウラ・コロンボ、ルカ・ルッツァ
- 衣裳製作:今村あずさ
- 小道具:ゼペット/福田秋生
- 舞台監督:佐藤昭子
- 出演:高田恵篤、KONTA、楠原竜也、辻田暁、逢笠恵祐
- 上演時間:60分
- 劇場:座・高円寺
- 評価:☆☆☆☆★
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座・高円寺オープン時に劇場制作の作品として初演された作品。
昨年再演を見て大きな感銘を受けた作品。今年の再再演は妻と子供二人と一緒に観に行った。
優雅な舞踊の動きとシンプルで洗練された美術が作り出すビジュアルによって彩られたグロテスクなファンタジー劇。子供向きの芝居ではあるが、エロチックなほのめかしも漂っている。物語は様々な童話の定型的モチーフを寄せ集め、構成したような感じ。表現の絶妙の抑制が、ストイックで緊張感に満ちた美を舞台に作り出していた。
邪悪さと無垢の対比が象徴的な表現のなかで鮮やかに描き出されている。表現のグロテスクさから黒くて洒落たユーモアも生み出される。姫と友人のなめらかな動きも官能的で、こちらの感覚に直接訴えかけるような魅力があった。
辻田暁さんによる女の子とお姫さまがエロチックだ。
女の子はぴっちりと体にはりついた短パンとランニング・シャツで舞台に現れる。ダンサーとしてはどちらかといとがっちりした感じの体のラインがくっきりと現われる。短パンから素足が伸びている。後ろめたいエロさ。
魔女と悪魔の交合も、敢えて強調されていたわけではないのだけれど、舞台上で露骨に示されていた。こうした無自覚、無意識を装いながら計算された性的な表象がよいなあと思った。