閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

浄化。

鴎座クレンズドプロジェクト02
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  • 作:サラ・ケイン
  • 訳:近藤弘幸
  • 演出:川口智子
  • 振付:辻田暁
  • 音楽:鈴木光介(時々自動) 
  • 音響:島猛、勝見友理
  • 照明:横原由祐
  • 舞台監督:伊東龍彦
  • 出演:久保恒雄、鈴木光介、武田幹也、井上大輔、辻田暁、黒川モモ、花佐和子
  • 劇場:渋谷 space EDGE
  • 上演時間:60分
  • 評価:☆☆☆★
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三年かけてサラ・ケインのこの戯曲に取り組むというプロジェクトで、今回は本公演ではなくてワーク・イン・プログレスのような公演のようだ。リーディングが昨年あり、来年の5月に本公演がある。

鴎座は黒テントの佐藤信の個人劇団だが、このプロジェクトは川口智子、辻田暁という二人の若い女性が主宰している。川口は演出と企画、辻田は企画・振付・出演。辻田は座・高円寺のレパートリー『旅とあいつとお姫さま』の主演女優・ダンサーでもある。『浄化。』でも主演。死んだ兄の屍体を探しにとある研究所を訪れる妹、グレイスを演じた。

物語の内容ははっきりしない。兄がとある大学の研究所で変死する。兄を探しに妹がやってくる。この兄妹は近親相姦の関係であったことが示唆される。 カフカの『城』のように不毛な捜索を続ける妹の混乱した記憶が、様々な身体表現の変奏によって断片的に提示されるといった感じだ。楽器演奏、歌、舞踊が時折挿入される。