- 上映時間:85分
- 製作国:フランス/スイス
- 初公開年月:1986/11/
- 監督:ロベール・ブレッソン
- 製作:ジャン=マルク・アンショ
- 製作総指揮:アントン・ガネージ
- 原作:L・N・トルストイ
- 脚本:ロベール・ブレッソン
- 撮影:エマニュエル・マシュエル、パスクァリーノ・デ・サンティス
- 音楽:バッハ
- 出演:クリスチャン・パティ、カロリーヌ・ラング、バンサン・リステルッチ、マリアンヌ・キュオー
- 評価:☆☆☆☆
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早稲田松竹でロベール・ブレッソンの二本立てをやっていたので観に行った。土曜の夜の回、客席は8割がた埋まっていたように思う。かなりの盛況。ブレッソンの作品は映画通にはやたらと評判がいいのだけれど、私は今ひとつその魅力を理解できていないように思う。シャープな映像、ストイックな展開、詩的に感じられる場面の唐突な飛躍、『スリ』に見られるようなディテイルのマニアックな再現、余分な説明を一切省いたストイックなリアリズムなど、後で振り返ってみると実にかっこよく、魅力的に思えるのだけれども、見ている最中は退屈を感じてしまう。登場人物があんまり喋らないというのがその一つの理由だと思う。普通の映画や芝居の人物の饒舌は非現実的であることがブレッソンの映画を見るとわかる。私にとってはブレッソンの映画を見るのは、能を見ると感覚的に似ている。後で反芻すればそのかっこよさは何となくわかるけれど、見ている最中は退屈で眠くなる。