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閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

時間堂『テヘランでロリータを読む』

http://www.jikando.com/past-works/269-rlit2013.html

  • 原作:アーザル・ナフィーシー『テヘランでロリータを読む』市川恵里訳(白水社、2006年)
  • 台本:オノマリコ
  • 演出:黒澤世莉 
  • 舞台監督:礒貝保徳・松本雄介
  • 照明:工藤雅弘
  • 衣裳:及川千春
  • 演出助手:松岡努
  • 宣伝美術:立花和政
  • 宣伝写真:松本幸夫
  • プロデューサー:大森晴香
  • 主催・企画製作:時間堂 
  • 出演:鈴木浩司、菅野貴夫、直江里美、ヒザイミズキ(以上、時間堂)阿波屋鮎美、井坂俊 、木内コギト、猿田モンキー、樹香、平佐喜子、辻村優子、長瀬みなみ、原西忠佑、渡邊亮
  •  劇場:北千住 ミニシアター1010
  • 上演時間:110分
  • 評価:☆☆☆

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音楽なし、素舞台での110分。舞台は観客席に囲まれるかたちで中央にある。観客席は壁側に並ぶ。照明も暗く、眠たくなる舞台だった。こちらの体調のせいもあるとは思う。

 

イランの保守的男性社会の中で、ひっそりと『ロリータ』を読むことで精神の自由の渇きをいやすインテリ女性のグループの話。オノマリコ台本ということで、前に横浜で見たインテリ女子大生の劇で表明されていた、主人公たちの純粋さとそれゆえの閉塞感と今回のイランの女性の話は繋がりを持つ。いい話なのだけれど、日本で自由を享受する日本人女性の渇望感とは似ているようで根本的な違いもあるように思える。主題的に若い日本人女性役者が演じるのには少々空々しさを感じた。

 

原作となった『テヘランでロリータを読む』は、イランからアメリカに亡命した女性が作者。イラン社会の否定的な描き方に作者のバイアスが大いに関与している可能性も否定できない。演出の黒澤世莉 はテヘランに取材旅行に出かけて、現地の人々から大いに歓待されたようだが、この作品で描かれるイラン社会を彼はどう感じたのだろうか?