- 作・演出:中野成樹
- 原作:サミュエル・ベケット
- 出演:チェ・ナラ(ソウル市劇団)、村上聡一(中野成樹+フランケンズ)、 石橋志保(中野成樹+フランケンズ)、 キム・ソンヒョ(コムンゴ独奏、ソウル市国楽管弦楽団)
- 字幕翻訳(韓国語):金恵玲
- 字幕翻訳(英語):新藤敦子
- 後援:駐日韓国大使館 韓国文化院
- 初演:アジア舞台芸術祭2011
- 劇場:舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
- 上演時間:50分
- 評価:☆☆☆
ベケットの「ゴドー」はただ「待つ」という状況がすぐれて演劇的な状況になりうることを示し、このアイディアをもとにその後、膨大な作品が作られた。今回の作品もその一つ。「ゴドー」の翻案ではなく、中野茂樹によるゴドーの主題に基づく変奏。日韓の俳優がそれぞれの言語を話すので、いつもの誤・意訳は使えない。言語が違うことによるディスコミュニケーションを主題とした作品になっていたが、このありきたりの問題設定は作品のなかで深められることはなかった。小技の笑いの仕掛けはよかったが、私としては今一つ楽しむことができなかった。