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閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

苦役列車

苦役列車(2012)

  • 上映時間:114分
  • 製作国:日本
  • 初公開年月:2012/07/14
  • 監督:山下敦弘
  • プロデューサー:川田亮、根岸洋之
  • 原作: 西村賢太『苦役列車』(新潮社刊)
  • 脚本:いまおかしんじ
  • 撮影:池内義浩
  • 美術:安宅紀史
  • 編集:佐藤崇
  • 音楽:SHINCO
  • 主題歌:ドレスコーズ『Trash』
  • 挿入歌:マキタスポーツ『俺はわるくない』
  • 録音:深田晃
  • 助監督:窪田祐介
  • ナレーション:杉崎真宏
  • 出演:森山未來、高良健吾、前田敦子、マキタスポーツ、田口トモロヲ
  • 評価:☆☆☆★

昨年公開されて気になっていたが、見に行けなかった作品。原作者である西村賢太の小説は彼が芥川賞を受賞するまではそのほぼ全作品を読んでいた。しかし芥川賞受賞後、急速に関心を失ってしまい、受賞後の作品は一作も読んでいない。この映画を見て受賞後の彼の作品はどういう感じになったのか気になった。

 

主人公の森山未來がとてもいい。しかし全体としては、原作のえぐみを知っているものにとっては物足りない。原作小説の貴多は、そのふるまいのひどさと身勝手さに失笑することはあっても、まず共感しがたい非道の無頼である。森山未來の演技と雰囲気はとてもいいのだけれど、映画の貴多はどこか愛すべきバカになってしまっている。ヒロインとの淡い恋のエピソードの甘さも原作にはないもの。殺伐の極限まで描ききろうとしているところが原作の魅力なので、映画で提示しようと世界は原作とはまた別のものということになる。