閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

劇団九州男公演@篠原演芸場およびパレスチナ料理の夕べ

 昨月に引き続き、十条の篠原演芸場に観劇友人4名と行ってきた。2月の篠原演劇場は若くてハンサムな座長、大川良太郎が率いる人気劇団、劇団九州男だった。土曜の昼の公演で会場は超満員だった。最初に演劇の上演があって、後半が歌と踊りとトークショーという構成。

 座長の大川良太郎はスターの風格がある。良太郎の父親の九州男や九州男の相棒と言った感じの年配の役者、金沢伸吾といった大衆演劇のベテランの風格を持った役者の魅力もあるが、劇団九州男の華はこのハンサムな良太郎の存在に集約されている。芝居は『激突!』というもの。劇団新感線を連想させるスピード感あるネオ・時代劇で、派手な殺陣の場面と良太郎の見せ所が散りばめられている。良太郎の人相書きやティッシュを配ったり、大量の花吹雪をどっさり落としたり、芝居としての仕掛は、先月見た一見劇団よりもしっかり作り込んであった。

 後半の舞踊ショーは、一見劇団のほうがはるかに気合いが入っていた。九州男のほうはあっさり流す感じ。あいだにリラックスしたトークショーが入る。最後は派手に蜘蛛の糸を投げまくる。とにかく派手で過剰。

 三時間半のエンターテイメントプログラムとしては、よくできていたと思う。私はかなり楽しんだのだけれど、同行者の反応はそれほどよくなかった。

 「劇団九州男って、大衆演劇成田屋ですね。良太郎はまさに海老蔵って感じだし、オヤジは団十郞っぽい」と言ったら、成田屋贔屓だったらしい同行者から「いや、その比較はいくらなんでも、ちょっとあんまりでしょう」と苦言を呈された。