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閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

ぼんとリンちゃん

ぼんとリンちゃん(2014)

  • 上映時間 91分
  • 初公開年月 2014/09/20
  • 監督: 小林啓一 
  • 脚本: 小林啓一 
  • 撮影: 小林啓一 
  • 録音: 日高成幸 
  • 出演: 佐倉絵麻 ぼん(四谷夏子)、高杉真宙 りん(友田麟太郎)、桃月庵白酒 べび(会田直人)、比嘉梨乃 肉便器(斎藤みゆ)
  • 評価:☆☆☆☆

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腐女子の女子大生ぼんと彼女の弟分の可愛い男の子、リンちゃんが、上京してネットゲームで知り合った中年オタクおやじのべびちゃんと、「肉便器」と呼ばれるぼんの親友の女の子、みゆちゃんを連れ戻そうとする話。

冷静で頭でっかちでやけに達観したぼんの饒舌が、彼女自身を守る鎧であることがよくわかる。彼女がこうした鎧を身につけたのは彼女が深く傷ついた経験があるからだ。しかし映画のなかでその傷は語られない。ぼん役の佐倉絵麻のクールな美貌とオタク的記号を具現したリアルな演技、そして中年オタクオヤジの気持ち悪さ、情けなさを見事に表現した落語家、桃月庵白酒の芝居が素晴らしい。

この映画のぼんを見て、今のちょっと自虐系、冷笑系女子高生のふるまいの型みたいなものの存在を確認できた。こういったタイプの女子はたぶん実際にかなり多いような気がする。

私が高校生のころは橋本治の『桃尻娘』のシリーズの影響下にあって、私は東京の大学に行けばあんな女の子に会えるのではと思ったし、自分もあのような人になりなかった。そして小説の主人公の榊原玲奈が入学した大学の同じ学部に入ったわけだが、実際には榊原玲奈みたいな大学生に私は出会うことがなかった(いたのかもしれないけれど)。