閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

『うちの子は』

せんがわシアター121 vol.11 海外戯曲シリーズ 「うちの子は」|調布市 せんがわ劇場 公演情報

  • 作:ジョエル・ポムラ
  • 訳:石井 惠
  • 演出:松本 祐子
  • 出演:磯西 真喜(演劇集団円)、岩澤 侑生子、瓜生 和成(東京タンバリン)、奥田 一平(文学座)、高橋 ひろし(文学座)、伴 美奈子
  • 美術:杉山 至
  • 照明:関 定己
  • 音響:堀内 宏史
  • 衣裳:丹下 由紀
  • 舞台監督:廻 博之
  • 演出助手:松川 美子
  • 宣伝美術:原子 尚之
  • 制作統括:末永 明彦
  • 劇場:せんがわ劇場
  • 上演時間:70分
  • 評価:☆☆☆★
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せんがわ劇場でジョエル・ポムラ『うちの子は』(松本佑子演出)を見た。
ポムラは今、フランスで最も評価の高い劇作家の一人だ。『うちの子は』は、様々な親子の葛藤の場面を提示する十のエピソードからなる作品。

情緒的で説明的な演出は私の好みではなかった。新劇風の「うまい」演技によって、各エピソードの情景が型にはまったわかりやすいものになっていた。

私も親なので、自分の親子関係を重ねながら見たこところもあったのだけれど、自分の場合は、自分の親子関係についての理解をセンチメンタルな物語の型にできるだけ流し込まないようにしている。意識的に子供とは距離を取ることを意識していないと、ずるずると自分の願望を投影することで子供を押しつぶしてしまいそうな気がするからだ。子供は自分とはまったく別の独立した存在であり、自分の思いどおりにはならない存在である。

『うちの子は』の脚本は、強力かつ繊細な緊張関係のなかにある親子関係のリアリティを細心の注意で反映されているように私hあ思った。
しかし松本佑子の演出はそれを情緒的な型に流し込み、わかりやすいものに変形してしまった。昨年のリーディング公演でもそう思ったのだが、今年の演劇版はそうした類型化がさらに押し進められていた。