閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

ストラスブール日帰り

午前5時起床.ストラスブールへの日帰り遠足.プログラムには「バトー・ムーシュで一時間半.その後は自由」という記述があったので,本気で船で1時間半,川か運河をたどってブザンソンからストラスブールに行くのだと思っていた.
実際はバスでストラスブールまで行き,現地でバトー・ムーシュに乗った後,夕方まで自由行動という内容だった.ブザンソンからストラスブールまでは高速道路を使って車で3時間半かかる.船で行ったらいったいどれほどの時間がかかることか.
日本人研修生の参加は僕の他,4名.朝6時45分に寮のそばのバス停を出発する.途中一回の休憩をはさみ,午前10時半ごろ,ストラスブール到着.到着1時間ほど前から腹具合が悪くなり,吐き気を覚える.バトー・ムーシュに乗り込んだあとも気分の悪さは完全には収まらない.実に絵画的な町並みの魅力も吐き気のため半減.船を下りた後,日本人4人でまとまって行動となるが10分ほどたったところで腹具合がどうにも我慢できなくなる.
「トイレに行ってきますから」と言い残して,最初に目に入ったのはホテル.ホテルの清潔そうなトイレを貸してもらおうと中に入るとすぐ裏手に公衆便所があるからそこを利用するように言われる.事態は一気に緊迫する.駆け足でトイレに.幸い公衆トイレは管理人がいて清潔.しかも大便器も空いているという幸運.ひどい下痢だった.間一髪.
トイレを出て日本人3名と合流.「小フランスPetite France」という旧市街の中でも最も観光的景観を持つ地区に行き,そこで昼ご飯を食べることになる.黒い木組みが幾何学模様を作る正面壁が立ち並ぶ「小フランス」地区の景観は極めて独特.しかし少々やりすぎでしつこい感じもある.小フランス地区を流れる川のそばにあるレストランで昼食.シュークルトを食べたがこれがなかなかおいしい.さすが本場といった感じ.美しい景観を眺めながらのおいしい食事にバカンス気分を満喫する.
その後,旧市街の広場を経て,大聖堂前に.旧市街広場はストラスブール独自の赤い石の建造物が特徴的だがどうってことはない.
大聖堂はゴシック式だが尖塔の数と鋭さがすごい.赤い石で構築されたそびえ立つような造形は圧巻でグロテスクな迫力に満ちている.この大聖堂の上まで登れるという.高さは60メートルほどだそうだが,階段数は300段強.他の三人を説き伏せて上まで登る.たかが60メートルと思っていたが,300段の階段は想像していた以上にしんどい.膝から上がこわばってしまう.上方からの町の眺めは絶景.この町の建物はすべてこの教会よりはるかに低いのだ.空がとても広く見える.
雨が降ってくる.大聖堂の中を散策して,町中をうろうろしているうちに集合時間になる.バスでの時間が長い.3時間高速道路は景色が単調で退屈.午後8時半前に寮に戻る.