Vincenzo Bellini : La Sonnambula
METライブビューイング
http://www.shochiku.co.jp/met/index.html
- 作曲:ヴィンチェンツォ・ベッリーニ
- 台本:フェリーチェ・ロマーニ
- 原作:ユージェーヌ・スクリーブ、バレエ・パントマイム「夢遊病の女」
- 作品初演:1831年
- 上演時間:2時間40分
- 指揮:エヴァリーノ・ピド
- 演出:メアリー・ジマーマン
- 美術:ダニエル・オストリング
- 衣装:マーラ・ブルーメンフェルド
- 振り付け:ダニエル・ペルジグ
- 照明:T.J.ガーケンズ
- 出演:ナタリー・デセイ、ファン・ディエゴ・フローレス
- 評価:☆☆☆☆★
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
エキセントリックでキュートなフランス人のソプラノ、ナタリー・デセイが出演するので見逃すわけにはいかない。昨年のMET公演、《連隊の娘》(絶品だった!)でデセイとコンビを組んだテノール、ファン・ディエゴ・フローレスも出演する。先日見たばかりのロメールの映画『アストレ』の世界を想起させる素朴な田園牧歌劇だった。演出は舞台を現代のニューヨークのオペラのリハーサル・スタジオに置き換え、そこで《夢遊病の娘》公演が準備されているという劇中劇構造に作り変えていた。この劇中劇構造は田園牧歌劇の素朴な味わいを殺していて、僕はあまり成功していると思わなかったのだけれど、最後の場面でこの構造が生かされ、大きなカタルシスを味わうことができた。主役二人の超絶技巧も存分に楽しめる。役柄の演者として見ても二人は十分に魅力的だ。その歌唱技術の高さと表現力の豊かさに思わずため息が漏れる。