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団地妻 昼下がりの情事(2010)
- 上映時間:70分
- 製作国:日本
- 初公開年月:2010/02/13
- 監督:中原俊
- プロデューサー:西村圭二、千葉善紀
- 企画:成田尚哉
- 脚本:山田耕大
- 出演:高尾祥子、三浦誠己、遠藤雅、志水季里子、白川和子
- 映画館:ユーロスペース
- 評価:☆☆☆☆★
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ユーロスペースでレイトショー上映されている中原俊監督のネオ・ロマンポルノ「団地妻 昼下がりの情事」を見に行った。25日まで。27日からは畑中葉子のヒット曲が懐かしい「後ろから前から」の”リターンズ”(リメイクではない、とのこと)が2週間上映される。
中原俊監督ということで好奇心をそそられた。期待していた以上に面白かった。71年に上映されたオリジナルの設定を生かした、ロマンポルノの古典へのオマージュ的な新作だ。といっても私はオリジナル版を見ていないのだけれど。
団地生活のわびしさ、つつましさのリアリズムが秀逸だ。自治会のどうしようもない雰囲気も真に迫っていて、リアル団地暮らしの私は少々見るのが辛いほどだった。
映画の内容はタイトルの通りである。子供のいない若い団地妻はいかにも貧乏くさくて、ぱっとしないくすんだ日常を諦念と退屈のなかで過ごしている。若くてハンサムな水濾過装置の営業マンが彼女の心の隙間にすっと入り込む。この営業マンの日々の暮らしも貧しく鬱屈したものだ。化学物質が反応しあうようにぱっと二人に激情が燃え上がる。昼下がりの団地に訪れた束の間の非日常の悦びを二人は味わい尽くす。しかし甘い快楽の後に再び襲ってくる大きな空虚感。
主演を演じた高尾祥子(東京乾電池の女優らしい)のきょどきょどとした顔つきそして声が清楚な感じがして可愛らしい。そしてなで肩で痩身の裸体の美しさとしっとりとしたエロティシズムも抜群だ。
傑作だと私は思ったけれど客の入りは半分ほどだった。
女性用客席も用意され、女性客も入りやすい配慮がされている。おそらく女性が見ても不快ではない作品になっていると思う。