閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

川の底からこんにちは(2009)

  • 上映時間:112分
  • 製作国:日本
  • 初公開年月:2010/05/01
  • 監督:石井裕也
  • 脚本:石井裕也
  • 撮影:沖村志宏
  • 美術:尾関龍生
  • 編集:高橋幸一
  • 音楽:今村左悶、野村知秋
  • 出演:満島ひかり、遠藤雅、相原綺羅、志賀廣太郎岩松了
  • 評価:☆☆☆☆

第19回PFFスカラシップ作品『川の底からこんにちは』公式サイト

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中の下であることを自認する女が、そのやるせない現状を覚悟して受け入れることで自嘲と倦怠から脱し、前向きのエネルギーを獲得する話。身につまされるな。この物語に、束の間とはいえ、勇気づけられた人は少なくないに違いない。やけくそになれば奮起すれば、何とかなることは多いかもしれない。やけくそになるまえに、悲観的将来に絶望し、気力を押さえ込まれてしまうことのほうが圧倒的に多いだろうが。
作りすぎの設定、笑いが少々鼻につく。よくできた喜劇だけれど、今の私の気分にはあまりあわなかった。
満島ひかりの女優としての能力が遺憾なく発揮された作品。岩松了の怪しげな雰囲気、彼の演じる定番的役柄でああるが、とてもいい。カツラをつけた志賀廣太郎は、思いの外若々しくてハンサムだ。髪型がもたらす印象の違いってのはやはり大きいものなんだなあ。