閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

クロ・ペルガグ Klô Pelgag コンサート

場所:モントリオール Théâtre de verdure
Théâtre de Verdure

  7/27から8/17までケベック州政府が主催するフランス語教授法の研修で、カナダのモントリオールに滞在した。月〜金の午前中はフランス語教授法の授業、午後は週に二回ほどケベックの言語や文化についての講義が入り、この他、週に1、2度、モントリオールの町観光ツアーのような催しが入った。比較的ゆったりした時間割だったので、モントリオールの町の観光はかなり楽しむことができた。

 モントリオールは演劇や音楽など文化的にも恵まれた都市なのだけれど、私の滞在した時期は夏のオフシーズンであり、結局、演劇公演は見ることができなかった。コンサートらしいコンサートも8/8の夜、プラトー・モンロワイヤルのラ・フォンテーヌ公園で行われたKlô Pelgagだけだった。この催しは観光案内所にあった無料のスペクタクル情報新聞で知った。

 この日の午後はモントリオール旧市街の観光のプログラムでずいぶん歩き回ってかなりつかれていた。研修プログラムの集団観光が終わった後、研修生仲間の韓国人3名とモントリオールの中華街で一緒に飯を食べた。

 私はひとりでこのコンサートに行くつもりだった。自分もまったく知らないミュージシャンだったので、人を誘うのを躊躇したのだ。飯を食い終わったあと、韓国人たちに「これからどうするつもりなんだ?」と聞かれ、「無料のコンサートが公園のなかの野外劇場であるから、それを見に行くつもりだ。モントリオールの女性ポップ歌手のコンサートみたいだ」というと、それじゃ一緒に行くという返事。韓国人3人と私の4人でコンサートに行くことになった。

 会場のThéâtre de verdure「緑陰劇場」は、芝生の美しい公園のなかにある野外劇場だった。野外なので蚊がいた。

 クロ・ペルガグはまだ若い、たぶん30前後の女性アーティスト。アコースティック楽器のバンドだ。雰囲気はちょっと不思議ぼんやり系。しゃべり方もちょっとどもって、ぼーっとした感じだった。ケイト・ブッシュを想起させるところのある音楽で、エキセントリックな童謡という感じだ。歌声はちょっとこちらの神経を逆なでするような不安定さが魅力になっている。


Comme Des Rames - Klo Pelgag - YouTube

 おもいがけず楽しんで聞くことができた。コンサートは90分ほどだったか。緑に囲まれた公園の劇場で夜に聞くのにふさわしい音楽であるような気がした。同行した韓国人三名もいたく気に入った様子。