閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

バタフライ・エフェクト

バタフライ・エフェクト(2004)THE BUTTERFLY EFFECT

  • 上映時間:114分
  • 製作国:アメリカ
  • 初公開年月 2005/05/14
  • 監督: エリック・ブレス、J・マッキー・グルーバー
  • 脚本: エリック・ブレス、J・マッキー・グルーバー
  • 撮影: マシュー・F・レオネッティ
  • 音楽: マイケル・サビー
  • 出演: アシュトン・カッチャーエイミー・スマート、ウィリアム・リー・スコット、エルデン・ヘンソン
  • 評価:☆☆☆☆

読んでいたフランス語の小説に「effet papillon」という言葉が出てきたが、この表現を私は知らなかった。手元の辞書にものっていない。Wikipediaを検索したところ「バタフライ効果」に行き着いた。この言葉、どこかで目にしたことがあるなと思いつつも私は恥ずかしながら、wikipediaの記述を読んではじめてその意味を知った。wikipediaの記述から2005年に日本で公開され、それなりに話題になったはずのこの映画に行き着いた次第。

 

effet papilonは、The Butterfly Effectのフランス語直訳である。「野原の一羽の蝶の羽ばたきが大都会に嵐を起こす」というカオス理論(というのが何なのかも私にはよくわかっていないのだが)は、私が読んでいた小説でもキーワードになっていた。

このバタフライ効果を主題とした映画作品は数多いが、『バタフライ・エフェクト』はその中でも成功している作品の一つのようだ。タイムスリップによって過去の任意の時点に戻り、未来を作り直すというタイムスリップものだ。

この作品ではやり直された人生でことごとく主人公に関わる人間が悲惨な目に合ってしまう。そもそもは幼なじみの恋人を救うことが主人公が過去をやり直す大きな目的なのだけれど、そのためには最終的に彼女と離ればなれになる選択を過去のある時点で行わなければならないという逆説的なエンディングがいい。精巧に設計されたパズルのように伏線の回収も見事に決まっている。