閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

2022/1227 ちんどん通信社2022年 年末特別公演@大阪風竜座

名古屋の大須大道町人祭でこれまで三回見て、そのパフォーマンスに魅了されたちんどん通信社の年末特別公演を見に行った。ちんどん通信社の活動拠点は大阪なので、普段見に行く機会がない。ちょうど帰省するタイミングで今回の公演があったのだ。
会場は大阪市南東部の平野区出戸(でと)にある大衆演劇劇場の大阪風竜座。この9月にオープンしたばかりの新しい劇場だ。

最寄り駅の大阪地下鉄谷町線出戸駅の周辺は、薄汚れた小さめのイオンが駅そばにあるだけの特徴の乏しい殺風景な郊外だった。ごはんを食べる場所もイオンのなかにしかない。昼ご飯はイオン地下の閉塞感のあるフードコートにあったたこ焼き屋がランチメニューで出しているからあげ定食を食べた。これが思いのほか素晴らしいからあげ定食で、満足度が高かった。
2個増量150円とあったので、つい増量してしまったのだが、相当のボリュームとなった。
 今回のちんどん通信社公演は大阪風竜座を拠点とする森川劇団座長や通信社のメンバーではないミュージシャンなどとのコラボ公演となあっていた。



洒脱でユーモラスな楽しいアレンジが施された名曲のちんどんによる演奏、ゲストの青木美香子の朗々たる歌唱、大衆演劇舞踊、そして水戸黄門劇で構成された休憩込み二時間半の濃密なバラエティー・ショー。大衆芸能研究の第一人者で、自身大衆演劇役者でもある鵜飼正樹もゲスト出演していた。
客席は100席ほどだったが、ほぼ満席。高齢者多め。関西の観客はひとなっつこく、のりもいい。舞台と客席の相互作用で作る雰囲気も心地良かった。進行も適度にダラダラと緩い。その緩やかさが実にいい感じだ。



ちんどん通信社は1980年代から活動している。座頭の林幸治郎が立命館大学のジャズ研にいたときに始めたとどこかで読んだ古都がある。林幸治郎はもういい感じのおやじ、じじいになっていて、その渋い風貌とすっとぼけた感じが、実にかっこいい。芸人っぽい味わいがある。
こういうちんどんのパフォーマンスは見ていると元気が出る。

夜行バスで寝不足状態で見に行ったのだが、見に行ってよかった。楽しかった。