2004-09-15から1日間の記事一覧
乃南アサ(新潮文庫,1996年) 評価:☆☆ - 陰惨な話で後味が悪い.悪趣味だと思う.語りの視点の混交(過去,未来,現在,妄想)が物語をわかりにくくしている.しかもそれがあ効果的であるとはあまり思えない.
酒井順子(角川文庫,2000年) 評価:☆☆★ - 酒井順子の著作は読み物としての質は安定している.ただその同質性ゆえに若干厭を感じるところもあるなぁ.
酒井順子(文春文庫,1999年) 評価:☆☆☆ - さまざまなタイプの「わるくち」の背景にある心理について,ねちねちと分析したもの.受け狙いでついつい悪口を言ってしまうほうなのでこの本は楽しめたが,書いているほうは自己嫌悪の地獄沼に吸い込まれたのでは…
下田治美(角川書店,2001年) 評価:☆☆ - 精神科医療への疑問をぶちまけた書.ただし体系的に取材されたものではないので,作者の主張が独善的に感じられる部分も在る.人間の心の病を治療することの本来的「不可能性」を感じると同時に,医療への不信感,…