2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧
ク・ナウカ公演 作:エウリピデス 台本・演出:宮城聡 照明:大迫浩二 衣裳:高橋佳代 出演:美加理、阿部一徳、大高浩一、江口真琴、中野真希、片岡佐知子 劇場:上野 東京国立博物館本館特別5室 評価:☆☆☆☆★ - 99年に初演され高い評価を受け、各国で上…
大槻ケンヂ(角川書店、2003年) 評価:☆☆☆☆ - 高校時代の著者がモデルのオナニストを主人公とする青春小説。といっても前編、チョコレート編から11年を経て刊行されたパイン編では、これまででてきた数々の登場人物が著者の自伝的な枠組みから解き放たれ、…
http://www.theproducers.jp/ 脚本・作詞・作曲:メル・ブルックス 演出:振付:スーザン・ストローマン 劇場:新宿 東京厚生年金会館 評価:☆☆☆☆★ - 2001年にブロードウェイで公開され大ヒットし、数々の賞を受賞したミュージカル作品。王道的エンターテイ…
大槻ケンヂ(メディアファクトリー、2002年) 評価:☆☆☆★ - 90年代のバンドブーム時代の回想録。『筋肉少女帯』のボーカルとして当時ブームの渦中にいた著者が、時代の勢いに翻弄された己と当時の若いバンドマンの姿を、懐かしみつつも若干の苦みを交えて淡…
http://www.argopictures.jp/lineup/tamamono.html 評価:☆☆☆☆ - 先頃35歳の若さで死んだ林由美香主演のポルノ映画。18禁作品ではあるが、その「芸術性」ゆえに昨秋ユーロスペースでも公開され話題になった。ほとんど唖者に近いほど無口な30過ぎの女性の恋を…
山田風太郎(徳間文庫、2001年) 評価:☆☆☆☆★ - 文庫版第二巻では、56歳から72歳の間で死んだ有名人の死の様子をつづる。第一巻は若死にの人だったため、結核で死んだ人が目立った。この病は今では必ずしも死の病ではない。第二巻、現在では壮年から初老にか…
http://www.bunkamura.co.jp/museum/index.html 渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム - 僕が一番展覧会に熱心に通った高校時代に、この女性の「シュールレアリスト」の展覧会を観ている。そういった懐かしさもあって、『キレイ』上演前に展覧会場を回る。前回の…
作:松尾スズキ 演出:松尾スズキ 音楽:伊藤ヨタロウ 美術:高野華生瑠 照明:大島祐夫 衣裳:戸田京子 出演:鈴木蘭蘭、高岡早紀、阿部サダヲ、片桐はいり、橋本じゅん、秋山菜津子、松尾スズキ 劇場:渋谷 Bunkamuraシアターコクーン 評価:☆☆☆ - 実質的…
印刷革命がはじまった.グーテンベルクからプランタンへ.中世から近代へ向けて突き進む激動のヨーロッパ.技術革新,流通革新を繰り返し成熟する印刷出版の姿=印刷革命 印刷博物館 http://www.printing-museum.org/jp/index.html - 凸版印刷が運営する印刷…
作・演出:坂出洋二 照明:竹林 功 衣裳:宮本 宣子 美術:じょん万次郎 出演:中山マリ,立石涼子,藭野三鈴,江口敦子 劇場:紀伊國屋ホール 評価:☆☆☆★ - チェーホフの『三人姉妹』は劇中劇として上演される.とある国のとある劇場で20年ぶりの『三人姉…
山田風太郎(徳間文庫,2001年) ISBN:419891477X 評価:☆☆☆☆★ - 3巻に分かれた文庫版.第一巻は15歳から55歳で死んだ歴史上の人物の死に様.年齢別に死に際を簡潔に描きつづるという企画は秀逸.風太郎の小説はいまだなじめないところがあるが,こうし…
作:竹田出雲,三好松洛,並木千柳 監修:市川猿之助 出演:市川右近,市川笑也,市川猿弥,市川断治郎 劇場:半蔵門 国立劇場 大劇場 評価:☆☆☆★ - 先月の『毛抜』に続いての歌舞伎鑑賞教室.劇場内は学生でいっぱい.解説歌舞伎のみかたは,市川笑三郎と市…
河合祥一郎(白水社,2001年) 評価:☆☆☆☆★ - 出版時,いくつかの書評で好意的に取り上げられていた書籍.文章の雰囲気からはもっと年輩の研究者を思い浮かべたが,著者は1960年生まれ.この著作のもとは博士学位請求論文「ふとちょ,やせ,ちび,のっぽ:シ…
サゾン・スラザーコフ作 ヘーラ・フレーブニコワ絵 松谷さやか訳 評価:☆☆☆☆☆ - モンゴル付近の牧畜民の生活を取材した素朴な物語.女の子と羊の赤ちゃんの交流が淡々と語られる.子羊が生まれ,しばらくの間少女と生活をともにする.子羊と少女の日常がほほ…
西江雅之(新潮社,2002年) 評価:☆☆☆★ - 言語人類学者(?)の西江雅之氏の半生記.誕生から30の頃まで.新宿の喫茶店にたむろっていた自称「芸術家」たちの生態,アフリカ縦断の旅の記録が面白い. 西江氏の周りの人間の「死」や「不幸」への言及が多い…
小谷野敦(ちくま新書,2005年) ISBN:4480062467 評価:☆☆☆☆★ - 性の不自由という問題に対して,小谷野ほど真正面から率直に語った人物は存在しただろうか.自虐的な自己暴露に爆笑しながらも,その内容はあまりにも身につまされるものが多く,大きな共感を…
澤田昭夫(講談社,1984年) ISBN:406158661 評価:☆☆☆☆★ - 今から二十年以上前に書かれた大学における外国語教育のあり方についての提言.「国際人」という語彙は今では手あかが付きすぎて,その内実のなさもあり使うのがためらわれるよな言葉だが,当時は…
作:マイケル・フレイン Michael Frayn 翻訳:小田島恒志 演出:白井晃 美術:松井るみ 照明:高見和義 衣裳:前田文子 出演:今井朋彦,羽場裕一,大林洋平,白井晃,森塚敏,沢田亜矢子,井川遙,谷村実紀,山崎美貴 劇場:初台 新国立劇場小劇場 評価:☆☆…
http://www.lit-movie.com/ 評価:☆☆☆☆★ - 人生の下り坂を意識し始めた中年男性と自分の凡庸さに気づくことで失望の沼地に足を取られている若い女性が,異国の地で出会う.異国での孤独感は己の宙ぶらりんの状態を増幅させる装置だ. 己の凡庸さに気づいてし…
藤井昇(講談社,1966年) 評価:☆☆☆☆ - ギリシア古代文学の残照としてのラテン文学はそのはじまりからすでに黄昏の趣を持っている.そんな印象をこの入門書を読んで持つ.啓蒙的著作ながらとりあげる作家・作品はかなり偏っている.「愛」と「権力」がこの…
松尾スズキ(岩波書店,2001年) 評価:☆☆☆ - 松尾スズキがホスト役の対談集.対談相手は演出家,役者という演劇人のみ.芝居のあとの「アフタートーク」の類がなれ合いの雑談に終始し面白いと思えることが滅多にないように,こうした「芸談」になると照れが…
http://www.supersizeme.jp/ 場所:高田馬場 早稲田松竹 評価:☆☆☆ - 午後6時からの回を観るために上演20分前に映画館に着くと,発券機の前に行列ができていてロビーには人がいっぱい.7/1の映画の日であることを思い出す.二番館の早稲田松竹では入場料…
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=144590 評価:☆☆☆☆★ - 先日読んだばかりの長部日出雄の小説とは無関係.映画のほうが先なのでむしろ長部のほうが映画にインスピレーションを受けて,同タイトルの小説を書いたのかもしれない. 荒々しく寂寥…