閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

レミーのおいしいレストラン

細部まで丁寧に表現され洗練された映像表現のすばらしさとしっかりとしたモラルがある健全なストーリーにもかかわらず、大人の観客の鑑賞にも絶える人物造型のリアリティとスピーディな展開など、ピクサー制作アニメーション映画の高いレベルには達している作品。特にパリの町の夜景の美しさ、超写実的でかつ美的なパリの町並みに違和感なく調和したCGのキャラクターなどの映像表現に感嘆する。
十分に面白い作品ではあったけれども、ストーリー的にはピクサー作品の中ではあまり好きなほうではないかもしれない。「美食」ということ自体にあまり感心がないからだろうか、主人公のねずみのレミーに感情移入できない。物語の軸となる、グストーシェフの格言も、心に響かない。コレットとリングイニの恋愛感情の生成も早急すぎるように思うし。
うーん、いくらおいしくてもねずみの作る料理はかなわんなぁ、という偏見から逃れることはできなかった。疲れていたからかなぁ。