閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

ハピネス

性にまつわるおぞましさと情けなさとこっけいさを,意地悪な視点からリアルに描く佳篇.醜男と醜女の「恋愛」,醜男のロマンチシズムの当然且つ悲惨な結末,セックスに至る過程の抒情味のない殺伐感,変態性欲のナサケナサ等々,あまりに日常的で散文的な性のありかたを丁寧に再現している.非常によくできた作品でブラック・ユーモアのセンスも僕の好みではあるが,画面で展開される性のナサケナサに己の姿を重ねてしまいため息が何度も漏れる.三人姉妹の生活力のない末娘役の女性が可愛らしい.