岸本葉子（講談社＋α文庫，1997年）
ISBN:406256212X
評価；☆☆★
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10年前の岸本葉子．独身でいる理由を七章に分けてユーモアを交えて書く．こうしたとりとめのない雑談めいた内容の本をこの時期から岸本葉子は書き続けたわけだ．酒井順子的な露悪的な下品さはないけれど，岸本の横着／意地悪（？）ぶりも相当なもの．こうした怠惰を開き直れたのもやはり彼女が若くて美しかったからであるが，そのことには案外無自覚であるような書きかたをしている．若さ美しさゆえの傲慢ぶりは読んでいてちょっと不快．
