- 作:Michel Marc Bouchard
- 演出:Laurence Renn
- 美術:Rodolfo Natale
- 照明:Dominique Mabileau
- 衣装:Elisabeth Martin
- 音楽:Gilles Sivilotto
- 出演:Henri Garcin, Anna Gaylor, Philippe Laudenbach, Antoinette Moya, Michele Simonnet, Julien Cottereau
- 上演時間:1時間35分
- 劇場:Villiers Theatre Tristan Bernard
- 評価:☆☆☆★
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8区のVilliers駅のそばにあるトリスタン・ベルナール劇場へ向かう.トリスタン・ベルナールは20世紀初頭にブールヴァール演劇の領域で良作を残した劇作家.劇場は一階とバルコンの二層で客席は400席ほどか.バルコン席だったが,客はまばらだった.作品はケベックの劇作家の作品.
劇場はクラシックな装飾の内装の典型的額縁舞台.大洪水を布で舞台上を覆うことで表現し,洪水の水のひいた荒廃した体育館を再現した美術はよくできていたが,視覚的にははっとさせるようなスペクタクルに乏しい.役者の演技の演出もオーソドックスで淡々としていて,人物関係の対立があいまい.
荒廃した近未来という設定はいかにも陳腐ではあるものの,テクストにはイメージ喚起力の強い,美しい詩的フレーズが豊かに含まれている客席の入りは二階バルコンは2割も埋まっていない.作品の出来を考えるといかにもさびしい.
歯痛と語学力不足のため,短い作品にもかかわらず集中力を欠いた鑑賞となってしまった.詩的なイメージに満ちた舞台だったのでもう一度見てみたい.作品世界自体はありふれていて,日本の小劇場でもとりあげそうな設定である.野田秀樹だったらもっと驚きに満ちた演出を導入したはずだ.帰りに脚本を購入する.
芝居の終わったあと,ポルト・ド・パンタンへ.まだ十分に元気.ワールド・サクソフォーン・カルテットのコンサートまで時間がたっぷりあったので,コールマンのコンサートの前に行った店でクスクスを食べる.こんどは子羊の骨付き肉ソテーを添えたクスクスにした.子羊肉もクスクスもとてもおいしい.なんで他の人がクスクスを頼まないのか不思議だ.周りはみなケバブを食している.ご飯を食べ終わったあとからおなかがぐるぐる言い出した.
コンサート開始前からガスがたまり,おならが出る.薬を飲んでなんとかしのぐ.