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感染列島(2008)
- 上映時間:138分
- 製作国:日本
- 初公開年月:2009/01/17
- 監督:瀬々敬久
- 脚本:瀬々敬久
- 撮影:斉藤幸一
- 美術:金勝浩一
- 編集:川瀬功
- 音楽:安川午朗
- 照明:豊見山明長
- 録音:井家眞紀夫
- 出演:妻夫木聡、檀れい、国仲涼子、田中裕二、池脇千鶴、カンニング竹山、金田明夫
- 映画館:豊島園 ユナイテッドシネマとしまえん
- 評価:☆☆☆
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先週後半に下痢・嘔吐の症状から回復したばかりで、なんとなくこの映画を見てみたくなった。時間もちょうどいい具合だった。
脚本のディテイルが雑だし、展開のバランスが悪い。余計に思えるエピソードが多かったし(中学生のがきの恋愛なんてみたくない、主人公の恋愛エピソードもうざったい)、エピソードの複線の張り方とかがいかにも不器用でとってつけた感じだった。国仲涼子と爆笑問題の田中が夫婦という設定もちょっと不愉快。映画としては決して上出来とはいえないと思う。のだけれど、それでも実はかなり楽しんで観た。
自分は災害に巻き込まれると率先してパニクって死んでしまうタイプだと思う。こんだけしょっちゅう風邪をひいているのだから、この映画のように新型の感染症が拡大となるとまず感染しないわけがない。感染してあっさり死んでしまうような気がする。
映画の前半部は新型感染症拡大のシミュレーションのようで非常に興味深かった。感染症拡大の恐怖とそれに立ち向かう医療従事者たちの格闘ぶりを全編にわたってドライに描いてほしかった。中途半端な叙情的エピソードが入ると気分がなえてしまう。
この映画のウイルス感染者は、目や鼻や口から血を噴出して、痙攣して苦しみながら、えらく凄惨な死に方をする。それが国仲涼子と檀れいの死に様だけが露骨に静かで美しいのには失笑してしまった。美人にはやさしいウイルスだったのだ。
観ながら実は泣いた場面がいくつかあって、特に新型感染症治療への専従職員に病院の医師、看護士らがすっと手をあげて立候補する場面に涙。医療従事者には使命感を持って仕事をしているひとが少なくないだろうから、実際にああいう場面はありうるのではないだろうか。何年か前のSARS肺炎の際も治療にあたった医療従事者のひとが何人か亡くなっていたはずだし。