- 上映時間:97分
- 製作国:日本
- 初公開年月:2010/10/09
- 監督:冨永昌敬
- 原作:本谷有希子『乱暴と待機』(メディアファクトリー刊)
- 脚本:冨永昌敬
- 撮影:月永雄太
- 美術:安宅紀史
- 衣装:小林身和子
- 編集:冨永昌敬
- 音楽:大谷能生
- 主題歌:相対性理論『乱暴と待機 』(相対性理論と大谷能生)大谷能生(相対性理論と大谷能生)
- 出演:浅野忠信、美波、小池栄子、山田孝之
- 映画館:池袋 新文芸座
- 評価:☆☆☆☆
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昨年秋の公開時に見損なっていた作品。
エキセントリックな人物たちによる脱力系ファルス。極端な自意識過剰で他人の要求を拒否することができない女を美波が演じ、その女にまとわりつくコミュニケーション不全の男を浅野忠信が演じる。この二人の病的な共依存生活に小池と山田が演じる新婚夫婦が絡む展開。浅野忠信の怪演ぶりに何度か爆笑する。「断れない女」を演じる美波がとてもエロチックで魅力的だ。こうした不条理系の笑劇は趣味の波長が合わないとまったく受け付けることができないが、冨永昌敬のずらし方のセンスは私には相性がいいようだ。これまで監督名に注意しないまま見ていた『パンドラの匣』、『チャーリーの転落人生』の二作品とも楽しんで見ることができた。
日常の煩わしさから逃避したい、頭を空っぽにしてぼーっとしたいときに見るとちょうどよい作品だ。そしてまさにそういう気分のときにこの映画を観ることができた。