- 上映時間:115分
- 製作国:フランス
- 初公開年月:2011/04/09
- 監督:クロード・シャブロル
- 製作:パトリック・ゴドー
- 脚本:セシル・メストル
- 撮影:エドゥアルド・セラ
- 美術:フランソワーズブノワ=フレスコ
- 衣装:ミク・シュミナル
- 編集:モニーク・ファルドゥリ
- 音楽:マチュー・シャブロル
- 出演:リュディヴィーヌ・サニエ、ブノワ・マジメル、フランソワ・ベルレアン
- 映画館:青山 シアター・イメージフォーラム
- 評価:☆☆☆☆★
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昨年秋に死んだフランスの映画監督、クロード・シャブロルの遺作。童顔タレ目だけれどエロさ抜群のリュディヴィーヌ・サニエ出演作品ということで見に行った。
サニエ演じるお天気キャスターのお姉さんがもう老年といってもいい小説家と超ブルジョワ一族のボンボン息子から求愛される話。二人の強引な愛に翻弄される女性をサニエが演じる。小説家を演じたフランソワ・ベルレアンは津川雅彦みたいな感じでとてもスケベなのだけれど、いとも簡単に三十以上年下のサニエ(演じるお天気キャスター)を魅了してしまう。才能があって、金を持っているというのは素晴らしいことだなあ。私もああいう爺さんになりたいものだ。
ブノワ・マジメルは超ブルジョワ家庭の頭のいかれたどら息子を演じるのだが彼の芝居と雰囲気は絶品だった。
サニエはこの映画ではおっぱいを見せなかったのが残念。ぬぎっぷりのいい女優なのに。あのタレ目とだらしない口がとてもエロい。前はむちむちした感じだったが、この映画ではやせてすっきりした体型になっていた。見た目はちょっとアホっぽいのだけれど、女優としては根性が座っているし、クレバーな女優であるように思える。キスするときの芝居がとてもいい。
三角関係の恋愛ものではあるけれど、展開の流れが奇妙で不条理劇のような雰囲気もある。三人が三人ともエキセントリックで気まぐれで、愛情の深まりというのを感じない。「やりたい」というリビドーだけは画面から伝わってくる。全体的には極めてフランス的な曖昧でアンニュイな空気が支配的だ。悲劇なのだけれどつっこみどころ満載で笑劇的でもある。とらえどころのなさが魅力の作品だと思う。私はとても気に入った。
「引き裂かれた女」を見終わった後、勢いで5/21から三週間上映されるシャブロルの未公開三作品上映の前売り券を購入した。三作品のうち二作品にフランスを代表する偉大な変態女優イザベル・ユペールが出演する。これは見ないわけにはいかない。
http://www.eiganokuni.com/meisaku2-chabrol/