閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

北斎展

http://www.hokusaiten.jp/index_jp.html
上野の国立博物館庭園でク・ナウカの『オセロー』を観る予定だったので、開場までの時間つぶしに早めに博物館に行き、開催中の特別展「北斎展」を観に行った。北斎の70年間におよぶ画家生活(90歳まで生きていた人だとは知らなかった)の初期から最晩年の作品まで500点を並べる大規模な展覧会。有名な富嶽三十六景は70過ぎてからの作品らしい。最晩年になってもその創作力は衰えていない。浮世絵についてはほとんど知識皆無で、このようにまとまった浮世絵の展覧会を観るのもはじめてのことだったが、500点のボリューム感は圧倒的だ。これだけまとまった作品が展示されると、さすがに素人の僕にも、北斎の画家としての独創性、天才の迫力を感じ取ることができる。風景の図案化する際の優れた感覚、意外性のある構図、観ていて楽しい絵の数々。
金曜日は博物館の夜間解放日で午後八時まで開館している。僕が入館したのは午後五時過ぎだったが特別展会場は多くの人でにぎわっていた。週末となるとものすごい混雑ぶりに違いない。
北斎展のチケットで常設展も見学できる。芝居の開場まで時間があったので常設展のほうも見て回る。こちらは特別展会場とは対照的にがらがら。むやみにがらーんと広い展示空間が心地よい。