閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

2004-08-17から1日間の記事一覧

家族の時代

清水義範(角川文庫,1998年) 評価:☆☆☆ - 隠居した両親の離婚をめぐって,その子供たちの家族の当惑とエゴイズムを描いた小説. 清水義範の小説はどれもそうだが,質のよい工業製品という感じがする.この小説もよくできているが,印象は平板.あっさりし…

梟の巨いなる黄昏

笠井潔(講談社文庫,2000年) 評価:☆☆☆★ - 手に取った者を死の衝動に駆り立てるという呪いの書物『梟の巨いなる黄昏』の周辺にいた四人の人物の心理を描くホラー・ミステリー.幻の書物という道具立てに興味をそそられるが,殺人衝動のキーとしてはいかに…