閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

2005-09-03から1日間の記事一覧

阿弥陀堂だより

南木佳士(文春文庫、2002年) 評価:☆☆☆☆ - 使うのがためらわれるほど乱用されている語ではあるが、この小説は現代社会の競争に敗れ疲れきった人物が、貧しい田舎の平穏な生活の中で快復する過程を描く「癒し」の物語である。 語りが、有能な医師である妻の…

死神

清水義範(角川文庫、2001年) 評価:☆☆☆★ - 帰省先の両親の書棚にあった文庫本より。現代日本社会における「死」の受容のあり方を淡々と描く。といっても清水義範作品だけに、その扱い方はユーモラスで深刻なものではない。