- 製作年度:2001年
- 製作国:韓国
- 上映時間:112分
- 監督:チョン・ジェウン
- 脚本:チョン・ジェウン
- 出演:ペ・ドゥナ 、イ・ヨウォン 、オク・ジヨン 、イ・ウンシル 、イ・ウンジュ[女優]
- 評価:☆☆☆☆☆
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商業学校の仲良し五人組の女性の卒業後を描く。各個人が抱えるさまざなま差異を「学生」という身分の中である程度まで均質化してしまうゆえに、学校という場はユートピアになりうる。卒業後の彼女たちの生活は、多かれ少なかれ、先行きの見えない閉塞的な状況にあり、そこから脱出する光明を探して彼女たちはそれぞれよたよたともがいている。その様子は彼女たちの若さ、すれてなさゆえに、せつなく痛々しく、思わず「がんばれ」と声をかけたくなる。いや実のところ「がんばれ」と声をかけられているのは、映画を見ているこちら側なのだが。
こうした彼女たちの苦闘をもっとも極端な形で表しているのが、五人組の中でとびぬけて貧しいジヨンの生活である。「子猫」はもともとジヨンに拾われたのだが、この五人の女性の希望の象徴として、五人の間をひととおり巡る。
五人組の卒業後の「遊び方」の他愛なさが、自身の交友の思い出と重なり懐かしさを感じる。挫折を経験し、社会における己の無能力さに絶望を感じたことのある者なら、この映画の登場人物たちに深く共感できるはずだ。
最近の僕の最大のアイドル、ペ・ドゥナ目当てで借りたDVD.まさに子猫を連想させるくるくるとした可愛らしい目のペ・ドゥナはもちろんすばらしいが、他の女優たちもみな好演。
きわめて洗練された感覚で撮られた痛々しくも暖かい青春群像の傑作だと思う。