閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

ラ・ボエーム

METライブビューイング
http://www.shochiku.co.jp/met/boheme/index.html

プッチーニの天才を存分に味わい知ることのできる、充実したパフォーマンス、そして演出の舞台だった。ゼッフィレッリ演出の《ラ・ボエーム》はMETの定番プロダクションのようだが、絶妙のデフォルメが施された立体的美術は対照的な4幕の風景を叙情的に描き出す。もちろん音楽は絶品だし、この音楽の魅力を最大限引き出すオペラ的な、そして高度に演劇的な劇作術は本当に見事だ。

裏方や出演者インタビューは、ルネ・フレミング。台本は用意されているのだろうけれど、フレミングのジョークを入れるタイミングやセンスがとてもよく、おまけ映像のほうも楽しめる内容になっていた。予告編映像も面白い。来年はMETライブで見られる演目の数が増えそうだ。めぐろでの客の入りはいまひとつだったけれど、この企画、来年度もぜひ続けてほしい。