http://www.chou-no-yume.com/
LE SCAPHANDRE ET LE PAPILLON
- 上映時間:112分
- 製作国:フランス/アメリカ
- 初公開年月:2008/02/09
- 監督:ジュリアン・シュナーベル
- 原作:ジャン=ドミニク・ボビー 『潜水服は蝶の夢を見る』(講談社刊)
- 脚本:ロナルド・ハーウッド
- 撮影:ヤヌス・カミンスキー
- 美術:ミシェル・エリック、ロラン・オット
- 衣装:オリヴィエ・ベリオ
- 編集:ジュリエット・ウェルフラン
- 音楽:ポール・カンテロン
- 出演:マチュー・アマルリック、エマニュエル・セニエ、マリ=ジョゼ・クローズ、アンヌ・コンシニ、パトリック・シェネ
- 映画館:高田馬場 早稲田松竹
- 評価:☆☆☆★
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
突発的な脳梗塞により、知性や意識は正常なまま、全身麻痺状態に陥ってしまった女性ファッション誌の元編集長は、唯一自分の意思で動かすことができる左目のまばたきを使って、自叙伝を書き上げる。
実話に基づく映画。モードの最先端で華やかな暮らしを送ってきた人物が、その人生の絶頂期ともいえる時期に突然、病によって地獄に落とされる。彼はタバコはすわないし、酒もほどほどにたしなむ人間だったのに。
中世文学のモチーフである「運命の輪」を想起させるような悲劇だが、誰でもこんな冗談しか思えない出来事によって幸福の絶頂から不幸のどん底に落ちてしまう可能性をかかえながら生きているのだ。
彼は絶望のなか、知性と残された運動能力によって「人間的に」生きる道を模索する。感動的にもりあげる演出を拒み、主人公が絶望的な現実、人生の不条理を受け入れ、そこから精神的に徐々にゆっくりと抜け出していく過程を淡々と描いているのがよかった。