- 上映時間172分
- 製作国アメリカ
- 初公開年月2013/03/15
- 監督:ラナ・ウォシャウスキー、トム・ティクヴァ、アンディ・ウォシャウスキー
- 原作:デイヴィッド・ミッチェル
- 脚本:ラナ・ウォシャウスキー、トム・ティクヴァ、アンディ・ウォシャウスキー
- 撮影:ジョン・トール、フランク・グリーベ
- 衣装デザイン:キム・バレット、ピエール=イヴ・ゲロー
- 編集:アレクサンダー・バーナー
- 音楽:トム・ティクヴァ、ジョニー・クリメック、ラインホルト・ハイル
- 出演:トム・ハンクス、ハル・ベリー、ジム・ブロードベント、ヒューゴ・ウィーヴィング、ジム・スタージェス、ペ・ドゥナ、ベン・ウィショー、ジェームズ・ダーシー、
- ジョウ・シュン、キース・デヴィッド、デヴィッド・ジャーシー、スーザン・サランドン、ヒュー・グラント
- 映画館:高田馬場 早稲田松竹
- 評価:☆☆☆☆
最近はこの手のSF娯楽映画への関心が薄れているのだけれど、ペ・ドゥナが出演している映画ということで見に行った。19世紀から文明崩壊後の未来までを舞台とする6つのエピソードを分断し、再構成して、3時間弱の壮大な叙事詩的ファンタジーを描き出す。伏線を散りばめたうねるような展開はスリリングで、3時間の長さを感じなかった。一人の役者が別のエピソードで複数の役柄を特殊メイクによって演じ分けるという歌舞伎っぽい趣向も面白い。
各エピソードの人物や内容はゆるやかに連鎖している。巨大な圧力、不条理な暴力に対抗し、そこから必死で逃れようとする姿勢は、各エピソードの主要人物に共通した性質となっている。類型的な描写や全篇に漂うヒューマニズムの未成熟は気になったけれど、エピソードのダイナミックな連鎖を楽しんで見ることができた。ペ・ドゥナが重要な役を演じ、存在感を示していたのが嬉しい。いい役柄があたってよかった。